紙ブグロはてな

新しいものについ飛びついてしまった後悔を綴ることになりそうな気がするけれどならないかもしれないブログ。

アイカツ93話の事

アイカツ93話をとても楽しみました。
ただ、セカンドシーズンのエピソードに時折感じる「お話の都合」の茶番臭さが強く感じられて残念に思いました。
なんというか、自然な感じがしないのです。
92話にて、いちごはセイラとならもっと高みを目指せると言いました。具体的には9月までにWMに勝ちたいと言う目標を立てた。それなら、あおいからトゥインクルスターカップの話を聞いた時に、「セイラちゃんと出たい!」と言って当然と思うのです。それなのに、選ばれる人が羨ましいなんて他人事のように言うのは、あまりにいちごちゃんらしくない。
一方で、あおいがトゥインクルスターカップのメンバー選びに悩むかと言うと、悩まない。きいとふたりで、アイカツランキング上位だから当然いちごとセイラがいいよね!みたいな軽いノリ。これじゃあ、織姫学園長があおいに、ティアラ学園長がきいにメンバー選考を託したことにたいする意味合いがぜんぜん感じられない……。とてもちぐはぐ。(あおい・きいがいちごとセイラに密かに工作を計ると言う後半の展開のための下準備なんでしょうが、織姫学園長があおいに「導き手」としての才能を期待しているのはひとつのポイントな訳で、そこはもっと大切に扱って欲しいです)
いちごとセイラがもし組んだとしたら何に気を付けたいか、と問われたとき「もっと同じ考えになって……」と答えますが、この回答がとても空虚なのも気になります。パートナーカップのときから何も成長していないように見えました。
92話の時に、いちごがセイラと組みたいと感じた時、いちごはセイラに、セイラはいちごに、なにかティンと来るものがあったから「組みたい」と思ったんじゃないのでしょうか。それなのに、もし組むとしたらどうしたいかと言う部分が空っぽすぎる。「セイラちゃんとWMを超える」といちごが感じたそのとき、セイラの中にいちごは何を見たのか、セイラはいちごに何を見たのか?93話のエピソードにはそこの二人の変化が欠けています。92話の段階ではあったはずの「組みたい」と互いに思ったふたりの意志が、93話では消えてしまったみたい。

エピソードの中で、成長をわかりやすく表現するために、あえて出来ない事を強調するのは常套手段だと思うのですが、93話に関しては、その手法をとったが為に、キャラクターの造形や、それ以前のエピソードとの整合性が破綻してしまったように感じるのでした。